サモアの運輸部門脱炭素化に向けたCAP-ITプロジェクトの進展 (2025年4月10日)

令和7年4月10日
リボンカットを行う鈴木大使
鈴木大使と公営企業大臣
鈴木大使と式典参加者
2025年4月8日から10日にかけて、サモアにおける運輸部門の脱炭素化を推進するCAP-ITプロジェクトの一環として、以下の主要な式典が開催されました。​
 
4月8日:運輸部門脱炭素化戦略および持続可能な土地利用・モビリティ計画の発表
ドン・ボスコ技術大学にて、運輸部門におけるカーボンフリー化への政策的枠組みが公式に発表されました。これにより、交通部門における長期的な戦略構築が示されました。
 
8日式典の様子(写真提供:サモア政府) 鈴木大使と国土交通大臣、UNDPサモア駐在代表
(写真提供:サモア政府)
スピーチをする鈴木大使

4月9日:EV整備士向け専門継続教育カリキュラムの導入
CAP-ITプロジェクトが開発したEV整備士向けPCTカリキュラムが、サモア資格認定機関(SQA)により正式に認定され、サモア国立大学、ドン・ボスコ技術大学、ラウムア・ノ・プナオア校の3校で導入されることとなりました。これにより、持続可能なEV技術人材の育成体制が整備されます。
 
4月10日:酸素ボンベ運搬専用EVトラックの引き渡し式
保健省にて、医療用酸素ボンベの運搬に特化したEVトラックの引き渡し式が行われました。この車両は、酸素プラント施設から島内の病院への酸素配送に活用される予定で、専用の充電インフラも併設されています。鈴木大使は、テープカットセレモニーに参加し、サモアの持続可能な未来への支援を表明しました。
 
これらの取り組みは、政策、教育、人材育成、インフラの各分野が連携し、サモアの運輸部門の脱炭素化を現実的に推進しています。特に、制度・人材・実証導入の“三位一体型支援”により、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となりました。​

供与した酸素ボンベ運搬専用EVトラック